日本で冷麺が名物になっている都市といえば岩手県の盛岡。
わんこそば、じゃじゃ麺と共に冷麺が盛岡3大麺として有名ですよね。
今回はそんな美味しい冷麺づくり体験をはじめ、盛岡の伝統工芸なんかを体験できてしまう、盛岡手作り村を訪問して、いろいろ体験してきましたので、その様子をレポしちゃいます。
盛岡手づくり村/場所や営業時間・駐車場は?
盛岡手作り村は盛岡駅から車で約25分くらいのところにあり、盛岡の産業振興を目的に昭和61年に開業した施設です。
敷地内は手作り工房ゾーン、南部曲がり家ゾーン、地域地場産業振興センターゾーンに分かれていて、それぞれのゾーンで楽しめるようになっています。
盛岡てづくり村
住所:岩手県盛岡市繋字尾入野64-102 |
盛岡てづくり村で冷麺づくり・竹細工体験
手作り工房ゾーンには現在のところ14ほどの工房が入っていて、実際にこちらで作業をされている所もあるので、見学や有料で体験ができたりします。
南部鉄器や家具の工房では見学だけですが、複数の工房が体験教室を開催しています。
- 煎餅焼き
- 藍染
- 天然石アクセサリー
- 木工
- ドライフラワー
- 団子焼き
- 竹細工
- 冷麺づくり
ワタシが訪れたときは平日だったので、煎餅焼き体験はCLOSEでしたが、手作り工房ゾーンでは他にやってみたかった、竹細工と冷麺づくりを体験してみました。
盛岡手作り村で竹細工体験ペン立てに挑戦
体験できるのは、しばた工芸さんの工房です。
HPに掲載されていた体験メニューとしては、小物入れの小と大があったのですが、実際には見本も小のものしかなかったし、何も聞かれずに小の料金を言われたので、現在は(2022年9月)基本的に小のみのようです。
体験は靴を脱いで板の間に通されて、あぐらや正座でやることになるので、膝の悪い人やミニスカートだと結構きついかもです。(椅子を貸してくれてたり、膝掛けがあるかもしれませんので相談してみてください)
こちらの竹細工は南部鈴竹という細くてしなやかな竹を使用して編んでいきます。
土台の部分は木の板になっていて、そこに縦のパーツになる部分がセットされていて、ある程度は編んでありました。
細ながーい横になる竹のパーツを、交互になるように編んでいきます。
見た目はそんなに難しくないように見えますが、なんでもそうですが見るとやるとでは大違いで、気が付いたら交互に編む順番が狂っておかしくなったり、変な部分を持ってやると形が歪んできてしまったりします。
先生は少し離れたところから見ていたのですが、すぐに「おかしくなってるよ」と指摘してくれるのでさすがですよね。
夢中で編んで10センチくらいの高さになったら、縁の飾り編をして終了です。
編み進めているとだんだん美しい網目が出てきて、竹の風合いを楽しみながら、作れました。
帰りに商品として売っていた、竹製のお弁当箱やお買い物かごも欲しかったのですが、値段的にちょっと躊躇してしまいあきらめました。
でも素材の竹を準備するところから考えたら、かなりの手間がかかっているので、お値段がはるのは仕方のないことですよね。
いつかは高くてもいいから、質のいいものを買えるようになりたいです。
料金:小物入れ(小)1,600円 時間:60分
盛岡手作り村でぴょんぴょん舎の手作り冷麺に挑戦
お昼近くになったら挑戦しようと思って訪れたのが、盛岡冷麺の人気店ぴょんぴょん舎の工房です。
こちらでは自分でこねた手打の麺を、その場で試食ができる体験になっています。
手を洗い、こね台の前で待っていると、スタッフさんが小麦粉・馬鈴薯粉・重曹が混ざった粉と熱湯を入れてくれるので、それを少しずつこねていきます。(このときとても熱いので、少しずつやらないと「あちっ」となりますので気をつけて。 by注意されたのにやるせっかちな経験者)
パン作りをされたことがある方なら、わかると思いますが、平たい場所でこねるのって結構大変ですよね。
ですがここでは、ボールが斜めになるようにこね台が作られていて、とても力が入るので、こねやすくなっていてナルホドこれなら素人にもできると感心しました。
こねこねして弾力が出てきたら機械に入れて、上から押して絞り直接なべに落とします。
よく考えたら日本の麺類で絞り出して作る麺が思いつかないのですが、冷麺独特の作り方なのですかね。
茹でと冷水で締める作業はスタッフさんがやってくれます。
最初は白かった麺がゆでると黄色になり、冷水につけると盛岡冷麺特有のうす黄色の半透明に変化していきます。
どんぶりの中で、冷えた麺にお酢で下味をつけてくれて、綺麗にまとめくれるので、後は具材の盛り付けを自分で行います。
盛り放題ではないのでちゃんと指定された量で盛りましょう。
最後に冷え冷えのスープをかけたら完成です。
テーブルとイスが用意されているので、そこで座って食べることができます。
盛岡冷麺は関東の焼肉屋さんでも、ときどき見かけるのですが、ワタシは韓国風の黒っぽくて細い麺が好きなので、あまり好みではないと思っていました。
ですがここで食べてみて、あまりに美味しくてびっくり!
太麺は弾力がすごくて歯ごたえがいいし、スープも飲み干してしまうほどいい味で、あっという間に完食。ごめんなさい、あなどっていました。
体験なので少量なのかな?と思っていましたが、ちゃんと1人前くらいの量があるので、ちょうどお腹が空いた頃に体験するのがいいと思いました。
体験予約もできるようでしたので、休日などで混んでいるときは希望時間に予約しておいたほうが安心ですね。
料金:990円 時間:20分
|
盛岡手作り村のおみやげやアイス・軽食が食べられるのはここ
地場産業振興センターゾーンの建物には1階にはおみやげコーナーと喫茶コーナーがあり、2階には資料展示がしてありました。
JAF会員の得点がいくつかありましたので、会員のかたは会員証かアプリから電子会員証を提示してみてください。
盛岡てづくり村ではた織りに挑戦
今回この盛岡てづくり村を訪れたいちばんの理由は、はた織り体験があったからです。
幼いころに祖母が、織物の仕組みを知ってもらいたいからと、おもちゃの織り機を買ってくれて、子供心にこうなっているのかと感心ししてから、いつか本物をやってみたいと思っていました。
はた織りだけは、工房ゾーンではなく産業振興センターの建物内の2階にありました。
若干わかりにくい場所にあって、玄関から入ってすぐにあるおみやげコーナーを抜け、右手にある階段を登っていくと、大きな織り機が10台も置いてある広い会場になります。
体験できるメニューは、ホームスパンという毛糸を使ったものと、裂き織りという布を細く裂いたものを使ったもので、それぞれの小と大がありました。
ワタシは厚みがあり、しっかりした布に仕上がる裂き織りの大を選びました。
いろいろな色であらかじめ縦糸はセットされているので、好きな色がセットされているおり機を選びます。
縦糸を決めたら、その色にあった横糸を選び、板杼(いたひ)と呼ばれる、はた織り特有のツールに巻いていきます。
最初のセットはスタッフさんがやってくれて、いよいよ実際に体験です。
はた織り機は椅子になる部分もくっついているので、またぐような感じで座ります。
足踏みをする板が4つありますが、今回は真ん中のふたつしか使わないので、そこに左右両の足を乗せて、右から板杼を通す時には右を、左からなら左を踏みます。
板杼を通したら、横糸を抑えてそろえる部分を1回トンとして、足を踏み変えたらトントンと2回やり、それを繰り返していきます。
慣れてくるとリズムよくできるようになり、トントンの音がこぎみ良く、気分は鶴の恩返しのおつうです。
スタッフさんいわく、順調に進んだので完成まで1時間足らずでしたが、これは長時間やるとなるとお尻は痛くなりそうだし、足は地面についていないので力が抜けられないので、結構しんどくなりそうと思いました。
おつうをはじめ、高性能なクッションなどなかったのに昔の人はえらいですね。
作品はとてもかわいくて、丈夫そうなものができました。加工してポーチを作ろうと思います。
料金:小1,600円 大2,500円(ホームスパン、裂き織り共に)
時間:小30分 大60分
盛岡てづくり村喫茶コーナーで絶品アイス発見/アロニアってなんじぇら?
行く前にHPで見て食べたいと思っていたのが、なんじゃらという、南部せんべいにジェラートを挟んだスイーツでした。(なんじぇらとは、女子高生がこう呼んで注文していたから、お店側もその名前で販売するようになったとか)
料金を支払い、ジェラートを選ぼうとしたら、アロニアという聞いたことのない味のジェラートがあったので、店員さんに聞いたところベリー系の一種で、アントシアニンが豊富な健康果実で盛岡で商品開発して、売り出しているとのことでした。
せっかくなので珍しいアロニア味で作ってもらいました。
つぶして食べると最後の方がどんどん出てきてしまいそうのなので、最初はせんべいの部分だけかじってから、ジェラートに到達。
アロニアの酸っぱさとコクのあるミルク?が混ざり合って甘酸っぱくなり、とてもおいしい!そして南部せんべいの塩味も来るので甘しょっぱさもあり、これは絶対おいしいやつです。
盛岡てづくり村を訪れたら、ぜひアロニアのなんじぇらを試してみてください。
なんじぇら料金:350円(JAF会員証提示で300円になりました)
|
立派な茅葺屋根の南部曲がり家ゾーン
敷地内には、何か体験ができるというわけでないのですが、南部曲がり家という昔の家が移設されていて、見学できるようになっています。
雪の重さにも耐えられるように、どっしりとしたつくりの建物で、天井が高いのが印象的です。
南部曲がり家は、この地域では馬を家族のように大事に扱っていたために、いつでも目が届くように主屋と馬屋が棟続きになっています。
うーん、、、気持ちはわかりますが臭くはなかったのでしょうかね。
広くて立派な家なのですが、平日だったから人も少なく、長崎のグラバー園に続き、またしても古い家にひとりっきりなので、なんとなく不気味さを感じてしまう。(よかったらこちらも見てみてください→夜のグラバー園でひとりっきりでビクビクな記事はこちら)
そわそわして落ち着かないので、さらっと見るだけになっていしまいましたが、昔の生活に触れることができる貴重な展示資料でした。
見学無料でできますよ。
盛岡てづくり村体験レポまとめ
東北方面はなかなか訪れる機会がなかったのですが、魅力がたくさんありますね。
印象的だったのは、地元の昔ながらの産業も現代風にアレンジして、今の人たちにも受け入れてもらえるように取り組みをしていることでした。
手をかけて作ったものは、オートメーション化された製品に比べたら値段ははりますが、たまには丁寧に作られたものに触れてみるのもいい機会だと思います。
盛岡てづくり村で職人さんの技と心を体験してみてください。
ワタシのブログが次に旅にでるアナタのお役にたてば幸いです。
コメント